Paul Reed Smith "S2" と"core" の違いとは?

ポールリードスミスのモデルの中で、製造工程やパーツ等の面でコストカットされてお求めやすい事や個性的なラインナップ等で注目されている "S2シリーズ"。

coreモデルとどれほどの違いがあるのか、大まかにご紹介します。「S2って実際どうなの?」と思われている方や購入を検討されている方の参考になればと思います。

"S2" シリーズとは

先ずはじめに、S2シリーズはcoreモデル(カスタム、マッカーティーなどのレギュラーモデル)やPrivate Stockと同じアメリカ工場で生産されています。("S"は工場の所在地名「Stevensville」の頭文字)

PRSのコストの計算方法は作業時間(日数)に影響されますので、作業の簡略化でいかに作業時間を短縮するかもポイントとなります。その為、NCルーターなど使われている機械も違っていますし、作業工程も高度なスキルを必要としない内容となっています。

木材

木材はcoreのレギュラーグレードと同等の物が使われていますが、コスト面を考慮して、出来るだけ木材が無駄にならない様な工夫がなされています。具体的な内容は次に続く説明をご覧ください。

ボディ

coreのボディトップがアーチ状になっているのに対しS2シリーズのボディトップはフラットになっています。これはcoreモデル同等の木材で、加工を簡略化することで作業コストを抑えた感じとなっています。

S2のボディはエッジが大きく面取りされており、右肘があたる部分はさらに大きくした加工されたベベルド・トップになっています。ちなみにボディの厚みはS2 Custom24で約4.5cmとそこそこの厚みとなっています。

ネック

coreのネックはワンピースなのに対し、S2はスカーフジョイントで製作されています。スカーフジョイントはヘッドからローフレット付近で木材をカットして向きを変えて接着してネックを作っていく方法となります。

この製法によりcoreで使う1本分のネック材で2本分のネックが作れるようになります。ヒール部分は板を付け足すことで、厚みを出しています。

パーツ

PRSが拘るパーツもほとんどがコストダウンされている感じです。ナット、ジャックは"core"と同じですが、ピックアップも含めほとんどのパーツは専用に作られた物やSEと同等品となっています。PRSが拘るパーツの1つであるペグは専用の物となっていて、コストカットだけを意識しているわけではない事が感じられます。


一言で「コストカット」といっても、

「どの部分を残してどの部分をカットするのか」ということと、「販売価格と品質とのバランスの良さ」がとても大事です。メーカーによって考え方が違いますので、判断に困るところかもしれません。

個人的には"S2シリーズ"は値段相応かなと思っていますし、core との値段の差を考えれば選択肢に入れても良いと思っています。木材はcoreレベルですので、ピックアップやパーツをアップグレードすれば相乗効果でより満足を得られるかもしれません。(デザインにもう少し高級感があると、もっと良いのですが・・・苦笑。)

ただ、Paul Reed Smithの原点ですから、いつかは COREシリーズ" を持って頂きたいです。


2025・6 追記

S2シリーズは2024年に U.S.A.製 ピックアップ 標準装備 などのアップデートがありました。詳しくはこちらをご覧ください。

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