薄いだけじゃない、PRSの理想の塗装

PRSの塗装については、その時代によって塗装が変更されています。2011年付近ではV12と呼ばれる塗装、ここ2,3年ではトップコートがNITRO(ラッカー)アンダーコートがCABに変更されるなど、塗装についても探求し続けていることが伺えます。

 ★PRSの塗装に関する記事:PRSのラッカー塗装とNOCPRS S2 シリーズの塗装の秘密

そんなPRSの塗装に関する考え方が、PRS USA工場の紹介動画の途中部分で紹介されています。

理想の塗装は

その部分を抜粋しますと・・・・、

「大体の人はフィニッシュを保護膜と考えます。PRSもそうだと考えていますが、それ以上に音質に与える影響を考慮します。フィニッシュ次第で最終的なギターの音が決まります。
フィニッシュがあまり厚いとギターの音を殺してしまうし、硬さが足りなくても一緒です。そのため、PRSでは薄くて硬いフィニッシュを施すよう工夫を重ねています。同時にギターの美しさを活かす透明性も維持しています。
PRSの考え方としては見た目が良く、弾き心地が良く、音が良くあるべきです。」

だそうです。

最近のPRSの塗装

U.S.A.製のギターのベースコート(下塗り)の厚さは1/6000インチと髪の毛の幅の半分くらいみたいです。これだけ薄い塗装を均等に仕上げるために、一貫性のある正確な仕上がりが毎日継続できるロボットが導入されています。SEも同じように自動化されています。

そして、最終的な仕上げとなるトップコート(上塗り)はスプレー職人によっておこなわれます。

すべての塗装が終了した時の塗装の厚みは髪の毛2本分以下という薄さだそうです。(S2シリーズやSilver SkyなどのBOLT-ONシリーズも同じ塗装です)

【追記】2024年からS2シリーズを含むUSA製のギターはオールラッカー塗装に変更されました。いままでよりさらに塗膜が薄くなっている感じがします。(白濁の心配もなくなることでしょう) 店頭でその違いを試してみて下さい!!