あらためて ”Silver Sky” とは
こんにちは、店主です。
今年の花粉はいつになく酷いですが、店内にひき籠っているおかげかワセリンを鼻に塗っているおかげか、幸いにも大事に至っていません。このままゴールデンウイーク明けまで持ちこたえてくれればうれしいです!
いまさらな感じもありますが、あらためてSilverSky をご紹介します。あえて紹介する理由は、”良いギターは何度も紹介しておきたい” からです!
では、よろしくお願いします!
SilverSkyは発売から数年経ちPRSの中でも人気の定番モデルになっていますし、シングルコイルのギターに興味のある方に広く認知されています。ジョン・メイヤーのシグネイチャーモデルということで本人もステージで愛用していますが、”本人が使うギターだけ特別仕様”という訳ではなく、我々が手に入れているSilverSkyは、ジョン・メイヤーと同じクオリティ、同じセットアップがなされています。
ボディ
大まかには王道ストラトキャスターとディンキーサイズの中間のイメージです。コンターもしっかり入っています。Paul Reed Smithの特徴でもあるダイナミックなカッタウェイもあり、ハイポジションの弾き易さも抜群です。
ネック
ネックシェイプは1963年、64年ごろのストラトをモデルにしたシェイプから始まりました。現在はメイプル指板仕様がそれに近くローズ指板仕様はやや太いシェイプになっています。
- ローズ指板仕様/ナット幅約4.2cm、厚み約2.18cm
- メイプル指板仕様/ナット幅約4.12cm、厚み約2.1cm。
ローズ指板はしっかりと握れるCシェイプっぽいシェイプで、PRSを使っている方には馴染み易いネックだと思います。メイプル指板はソフトVっぽくて少しスッキリした感じがします。ラジアスはビンテージ・フェンダー同等の7.25" (SEは少し緩い8.5")、そしてフレットもビンテージ・タイプの細い物が使われています。この仕様にもかかわらず、他メーカーでよく指摘される”ハイポジションでのバズリ”もなく、スムーズなチョーキングが出来ます。
ヘッド
ルックス的に違和感を覚える大きな原因はおそらくこのヘッドではないでしょうか!? 6連ペグではなく3:3ペグのレイアウトになっています。
そしてヘッド角がついています。それによりヘッド角のないストラトタイプのギターとはまた違ったネックの鳴り方もしてくれます。ストリングガイドで強引にテンションをかける必要のない構造です。
ちなみに1弦のペグ位置がナットから離れているのは、指の長いジョン・メイヤーのプレイスタイルに合せたものだそうです。
ブリッジ
PRSのこだわりが詰まったブリッジ。基本的な構造はシンクロナイズド・トレモロですが、外周やマウントビス、サドル部分の溝はコアモデルで採用されている「GEMⅢ」と同様で、材質はスチールです。アーミングの安定感もあります。
細かい部分ですが、アームまでオリジナルなんです。”既製の物を流用せずに、専用の物を使う”、PRS(ジョンメイヤー?)のコダワリを特に感じてしまう部分です。SEはこのブリッジを元に専用のブリッジを搭載しています。
ピックアップ/サウンド
ピックアップにもPRSらしい要素が組み込まれています。(635JMの”635”は63年と64年の間=63.5 らしいです。)
ポールピースの高さが指板のアーチに合わせています。 サウンドについての個人的な印象としては、全体の音量バランスが良く、ハイミッドがしっかり出て気持ち良いです。フェンダー系とも違ったキャラクターです。ありそうでほかには無い個性があります。
3シングルのギターのリア・ピックアップのクリーンの音が苦手なのですが、このギターだと耳障りが良く普通に弾いていられます。
オリジナルパーツ
日頃から色々なメーカーが新しいモデルを発表しますが、Paul Reed Smith ほど ”オリジナル” を詰め込んでくるメーカーはなかなかありません。Silver Skyは、ペグやブリッジなど殆んどのパーツが特別に開発されています(ジャックプレートやノブまでオリジナルです!!)。
セットアップ
セットアップは ”ボディ鳴りを重視した” ベタ付けのアームダウン仕様となっています。よりストラト感を出したいのであれば、フローティングさせるのも良いと思います。弦高はやや高めで、ハイポジでもクリアーに音が出せるセッティングになっています。
最後に
発売当初は物議を醸し出していたルックスも今ではほとんど話題に挙がらなくなり、純粋にギターとして高く評価されています。いままでに試奏された方の共通した感想は「バランスが良い!!」でした。音の好みに違いはありますが、楽器として非常に多くの方が認める内容です。
また、オリジナリティということで言えば、オリジナルのピックアップやパーツだけでなく、”6連ペグ” ”ヘッド角は付けない” など、これまでのこのタイプのギターの慣習にとらわれることのない発想の柔軟さ、”良いギター”を作り出そうとする姿勢とコダワリが垣間見えるのではないでしょうか。
”なかなか良いストラトが見つからない” という方は、もしかしたらこれが”探し求めていたストラト” かもしれません。
”Silver Sky"はGOLDSTARでもかなりオススメしていて、複数本数を在庫するようにしています。個体それぞれのキャラクターの違いも多少なりありますので、それも併せて試してみてください!
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