PRS Fiore ~プレイヤーのためのギター~
”PRS Fiore”について
PRSのモデルでも特にプレイヤー受けが良さそうなモデル「Fiore」をご紹介します!!
Fioreは話題の凄腕ギタリスト・Mark Lettieri(マークレッティエリ) のシグネイチャーモデルです。以前の記事でもふれましたが、PRSのシグネイチャーモデルは”そのギタリストが満足するギターを作り、同じクオリティの物を市販する”というのが特徴です。さらにこのFioreについては、”既存モデルの仕様の組み合わせを変えただけ”のギターではなく、あらゆる所にオリジナリティがあり、ギターとしてもプロが即戦力で使える本格的なものです。
さっそくおもな特徴を挙げていきます。
【ピックアップの音量差が少ない】
まず試奏して感じたのは、シングルコイルとハムバッカーの音量やボリューム感の差が少ないことです。このギターの場合だと、ボリューム操作をせずに一曲を弾き切ることが出来そうです。(よくあるSSHのギターは音量差が大きく、ボリューム操作をしないと使い難いと個人的に感じています…)
【クリスタルなサウンド】
ピックアップはこのモデル専用でデザインされていて、シングルコイルのポールピースは大きめの物となっています。出力は大きめみたいですがとてもクリアーなサウンドで、ハーフトーンでは「チャキチャキ」したサウンドが出せます。ボリュームを絞っていってもクリアーさはキープされていて、先日試奏されたお客様は「テレキャスみたいな音がする」とおっしゃっていました。
当店にあるアンプで色々と試した中では、フェンダーとメサブギーとの相性がとても良かったです。とくにメサ・ブギーはクリーンでもディストーションでもかなり良い音がしていました!
【音切れが良い】
小技効いたフレーズやキレのあるリズムギターのコード音が聞き取りやすいのも特徴と言えます。アッシュボディやピックアップの影響もありますが、ピックアップがボディに付いているダイレクトマウントとなっている事も影響していると思います。高さ調整の自由度が少ないですが、潔くこのセッティングに弾き手が合わせれば良いだけなので、コレはこれで良いかもしれません:笑。
【多彩なサウンド】
コントロールはボリュームとトーン1(フロント&センター)とトーン2(リア)で、それぞれのトーンはプッシュ/プルでの切替えが出来、セレクターを合わせると11通りの選択が出来ます。それゆえに掴みどころがないように感じるかもしれませんが、次第に使う音色は限られてくるでしょう。
【快適なアーミング】
PRSのトレモロブリッジは6点が殆どですが、Fioreのブリッジは2点支持となっています。それによりさらに滑らかなアーミングができます。この滑らかさは試奏したお客様からもかなり好評です!!
ちなみにアームはこのモデル専用です。(先端が重くなっています)
【最後に】
最初は”掴みどころのない扱いにくそうなギター”といった印象でしたが、少し弾いただけでこのモデルの魅力を感じる事が出来ました。弾き心地も良いですし、シンプルな使い方でも充分満足できるギターです。一見するとよくあるSSH仕様のハイエンドモデルに思えるかもしませんが、全然違いました。SSH仕様のギターに苦手意識がある方にも一度に試していただきたいです!!
PRSのモデルとしてはCUSTOMやMcCarty、近年ではSilverSKYなどの定番モデルに意識が行きがちですが、まだまだ素晴らしいモデルがあって目が離せません!!
(2024年6月追記)こちらのカラーは生産終了となっています。